知っても知らなくても困ることはないベトナム市場の取引ルールを紹介。
ベトナムには3つの市場、ホーチミン(HOSE)、ハノイ市場(HNX)とUPCoM市場(UPCoM)がある。
一般的に取引されるのはホーチミン市場であって、ハノイとUPCoMは規模の小ささと透明性の低さから取引する人がなかなかに少ない。
この3つの市場、共通ルールが適用されているわけではなく、少しずつ異なるルールが使われている。
例えば1日の価格増減幅(ストップ高・安)は以下の通りになる。日本より振れ幅が小さい。
新規上場の場合は、理論価格と実需価格のバランスをとるために変動幅を大きくしている。25日間取引がない株についても大体同じ考え。
UPCoMでは浮動株自体が少なく、そもそもの売り手がいないケースがかなりあるため、25日間連続で取引がないというのは本当にあり得る。。。。。
例えば、現在 欲しいUPCoM銘柄があって、2週間の期限で買いの注文を出して1週間ぐらい経つけれど、売り注文自体が現れないといった感じになっている。
年に数度だけ急にまとまった売りが出ることがあるので、それを逃さないようにしているけど、これがなかなか難しい。
<板上での価格表示方法>
今度はホーチミン市場とハノイ・UPCoM市場で異なってくる。
ホーチミン市場の場合、株価が50,000ドン、10,000ドンを境に板上の表示・値動きで違いが出る。
50,000ドン以上であれば100ドン単位、50,000ドン~10,000ドンであれば50ドン単位、10,000で10ドン単位で値が動くことになる。
実際には1,000単位で表示されるので、本日のVNMを例にすると株価は114,700だが、板では114.70と表示される。そして114.60、114.50と100ドン単位で値が動いていく。
次にFPTを例にとると、株価は46,200ドンなので板では46.20と表示され、46.25、46.30と50ドン単位で動いていく。
最後にFLCを例にとると、株価は3,870ドンなので板では3.87と表示され、3.86、3.85と10ドン単位で動いていく。
この単位以外での注文はできないので注意が必要になる。
一方のハノイ・UPCoM市場は株価に関係なく100ドン単位で動くため、これは分かりやすい。
1日の値幅制限が7%、15%となっている話に戻るが、これで計算すると奇数・端数が出てしまう。
FPTのケースで計算すると、46,200ドンの7%ではストップ高は49,434ドンとなってしまう。この場合、上記の50単位で処理をするのだが、7%を超えることが許されないため、49,400ドンへと50ドン単位での切り下げが行われる。
FLCの場合は、10,000ドン以下の株価であるため、10ドン単位で切り上げ・下げが行われるといった感じになる。
ハノイ市場・UPCoM市場は常に100単位での切り上げ・下げとなる。
なぜ7%の値幅制限かというと、ベトナムの市場が十分に発達しておらず、一般の投資家にも浸透していないというのがある。また、法律やコンプラで強く縛れていないというのもあるが、そこら辺の話はパスします。。。。
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