外国人枠が突然ゼロになるケース
気が付けば、外国人保有枠がゼロになってたケースを発見。
ウォッチリストに入れていたHOSE銘柄でPJTという石油タンカーの会社があります。頭文字にPがつくということで、Petrolimexの関係会社です。大型タンカーではなく主にベトナム国内での海上石油輸送を担う会社ですが、日本の中古タンカーが船団に加わっています。
船団を増やさなければ売り上げが増えないのですが、なんせタンカーなので限りがあります。安定して成長するけれど爆発的な伸びはないので、全然人気のないセクターです。(でも個人的にこういったところは好きなのでウォッチリスト入りしています。)
この会社の外国人枠が突然なくなっていることに気づいたので、この会社報告をチェックしたところ、つい最近、証券委員会に言って外国人保有枠をゼロにしたと出てきました。
49%からある日いきなり0%になった訳だが、いくつかの報告書とレターを見て、超意訳するとたぶんこんな感じ。(あくまで勝手な想像なので、違ったらゴメンナサイ)
<国の証券委員会の人>おたくの事業って法律上そもそも外国人保有だめじゃない? どういうこと~? 説明してよ? <会社の人>あっすいません。外国人ダメですよね。 でも安心してください。実はずっと外国人保有者いないんですよ! <国の証券委員会の人>あっそう?じゃあ設定なおしておいてよね。 <会社の人>(今更ですが)皆様、4つ事業分野で法律上外国人保有だめだったので、いきなりですが(実際は猶予あるけど)届け出して保有枠0%に修正します!
ん~確かちょっと前まで外国人保有者いなかったか???
そこそこ長くHOSE市場に上場しているケースでもこういうことが起きるってことです。
このケースも株主総会報告を始め情報が出てくるけれど、全部ベトナム語PDFでしか情報が存在しないので、ベトナム語理解できないと意味わからずちゃんと対処ができないので相当厳しいです。
レポートが英語で出るか、記事になりやすい大手企業を日本人の投資先としてお勧めします。
最近気になること:現地の口座を持つということ。
5月から株主総会が次々と開かれていまして、各社とも今年の事業見込みや配当といった方針が出揃ってきました。
昨年はコロナの影響で皆さん事業計画がめちゃくちゃになりましたが、今年は事業に資本投下して拡大していく意向の会社が多い様に感じています。そのせいか保有株の中でも現金配当から株式配当に切り替えたり、有償増資を行うといった会社がそこそこ出てきています。特に有償増資(新株予約権)が例年と比べて多いです。
この有償増資、確か日本の証券会社では申し込めなかったはずで、現地口座でしか対応できません。
ほとんどの場合、価格が相当な割引を受けて発行されるため全体的に株価は下がりやすく、増資に応募できる・できないで相当な差がつきます。1:1の割り当てなど行われた日には目も当てられません。
このように有償増資ひとつとっても現地口座が有利であることは間違いないですが、それでもベトナム株にトライしてみたい人には、日本の証券会社がいいだろうと思っています。
なぜなら国の方針が変わっていきなり国外送金が難しくなるなど、何かを境に環境がいきなり変わる可能性がゼロではないからです。
その昔と違い、現在のベトナムの国際収支状況は悪くないですし、これからも経済力が上がってくるので可能性は低いです。ただし、新興国ではいくつか事故が起きうるのもまた事実です。本当の長期投資を行う場合、長い先の未来は分かりませんので、そういったリスクをどこかに考えておかなければいけません。
日本への送金不可とかになったら本当に詰みますよ。
この点で日本の証券会社を通した方が、まだ安全だと思います。
ただし、ベトナム人の家族がいる人は大丈夫だと思います。こういったのには滅法強い人たちですので、あらゆる手を使って・生み出し対応しちゃいます。ほっておいても勝手に対応してくれるでしょう。これに家族に相当な地位の人がいる人はなおさらベストです。
ベトナムはコネクション社会で間違いないですが、それが真に発揮される場面が家族に対してになります。ベトナム人と結婚したら家族の一員として確実にとらえてくれますので、本当にヤバい時は頼りにしていいと思います。
逆にそういった関係もないのに、国にコネクションがあるという人を見かけますが、得てして大して役に立ちません。
という事で、安全にベトナム株を投資するなら日本の証券会社の方がいいだろうと見ています。
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