2月の口座開設状況とホーチミン市場1000株の行方(続)

すっかり忘れてましたが、2月のベトナム口座開設状況が発表されていたので紹介。

<2月最終日時点の口座開設状況>
総口座数:2,915,532(前月比+57,378)
国内個人:2,868,212(前月比+57,018)
国内機関:11,481(前月比+68)

外国個人:31,889(前月比+295)
外国機関:3,950(前月-3)

1カ月で国内個人は5万以上の開設と相変わらず新規参入者を引き付けていることが分かります。

人口当たりの口座数は2.99%にまで到達したので、(過ぎちゃいましたが)2020年までに人口の3%までにする政府目標にもう一歩ですね。2025年までに5%にする目標も到達圏だと思います。

さて、ホーチミン市場の取引障害が頻発している問題ですが、市場を移行するという事ではなく、ハノイ証券取引所のシステムを間借りする形になりますが、技術的には特に問題はないそうです。

取引数の増大によりシステムに設計以上の負荷がかかっているのが原因ですが、現行のホーチミン証券取引所のシステムは1日90万件の処理能力しかありません。ハノイ証券取引所の20分の1ぐらいの処理能力ということになります(ハノイの方は2000万~3000万処理)。

それなのにホーチミン市場ではハノイ市場と比較して8倍ぐらいまで取引量が増えることもあります。

これだけ見ると、ホーチミン証券取引所が適切なタイミングでシステム投資をしていないのではと言いたくなってしまいますが、素直に2020年からのこの取引増加を予期できなかったことを認めちゃってますね。(コロナがあってアップグレードが遅延したという事情はあります。)

システムについて良く知らないのですが、90万件のうち20%が各証券会社に自動的に割り当てられ、そして残り80%が過去30日間の証券会社の取引量に応じて分配される様です。

ただ、20%の割り振りの中で使われない分があるらしく、過去に最大105社の証券会社登録があり現在は74社まで減ったものの、システム上減った分を削除出来ないらしく、どうも9万件ほど割り当てが宙に浮いているっぽいです。当然会社によっては割り当てを使い切れないところもあるので、こうトラブル続きだと、流石に証券会社からこの点についてもクレームが出ているみたいです。

まあ、今のシステムは20年使っているので、そろそろベトナム独自のシステムでも導入してはいかが?とも思ってしまいますが。

さて、このシステムトラブルに個人投資家の増加がどう影響を与えているのか、ちょっと分かりません。

280万の個人口座があったとしても実際に稼働しているのは当然はるかに下回るはずですし、毎日売買するのは一部の人たちで、残りはせいぜい月に2~3回程度でしょうかね。

1日当たりの個人投資家取引数がどれだけになるか不明ですが、個人的にはシステムを潰すほどではないと考えています。新規上場のやり過ぎと銘柄・株式数の増加によるアルゴリズム取引の増加が原因ではないかと思います。

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